計装全般の基礎知識

計装とは何だろう【計装の基礎を解説】

計装とは

計装業界に関わることになった人

計装とは何だろう。何かの略語?意味が知りたい。

 

このような疑問に基礎から解説します。

 

計装とは何か

計装の言葉の意味

計装(けいそう)とは「計測センサ・制御機器・操作機器を装備すること」です。

器などを備するから、略して計装です。

計測センサ・制御機器・操作機器が何かわからない方は、もう少し読み進めると解説していますので、少々辛抱ください。

 

ちなみにJIS(日本工業規格)では以下のように定義されています。

JIS Z 8103-2000『計測用語』

計装:測定装置,制御装置などを装備すること。

以下、もう少し詳しく解説します。

 

戦後(1950年頃)、米国を始め諸外国からの技術導入によって国内の復興が始まりました。

当時の最先端のプロセス制御に関する技術・文献も輸入されましたが、

その文献の中にInstrumentationインストゥルメンテイションという言葉が使用されていました。

この単語の訳語として生まれたのが、「計装」という言葉です。

 

Instrumentationインストゥルメンテイションという言葉はもともと音楽用語で、「器楽編成法きがくへんせいほう」と訳されます。

器楽編成法とは作曲者が

「自分の作曲の各々の楽章に、それに適した楽器を使用して、その楽曲の演奏効果をあげること」を意味します。

楽器(musical instrumentミュージカル インストゥルメント)も、計器(measuring instrumentメジャリング インストゥルメント)も、同じinstrumentインストゥルメントなので、ここから転じて

「自分のプラント(工場や装置)の各々のプロセスに、それに適した計器を配置して、そのプロセスの生産効果をあげること」といった意味の工業用語として誕生したのが「計装」です。

 

計装の目的

「計測センサ・制御機器・操作機器を装備すること」つまり計装には目的があります。

計装の主な目的

  • オートメーション化(自動制御化)
  • 省力化
  • 製品品質の維持・向上
  • 生産性の維持・向上
  • 安全衛生の維持・向上
  • 設備・技術管理の改善・向上

一言でいってしまうと、計装の目的はオートメーション化です。

「オートメーション化(自動制御化)し、人の手間や労働力を省き、品質の良いものを、効率よく、安全に、管理する事」を目的にしています。

 

ちなみに、オートメーションとは何かを自動化するという事ですが

自動化したい対象の違いにより、下記のように様々な分野があります。

オートメーション分野の例

・プロセスオートメーション(PA:Process Automation)→化学産業などの自動化

・ビルオートメーション(BA:Building Automation)→ビル内の各種機能の自動化

・ファクトリーオートメーション(FA:Factory Automation)→組立て産業などの自動化

・ラボラトリーオートメーション(LA:Laboratory Automation)→研究所などの自動化

・オフィスオートメーション(OA:Office Automation)→事務処理の自動化

自動化したい対象が違えば、自動化の仕方や考え方も違ってきます。

 

計装を説明する上でオートメーションという大きな枠組みで話を進めると、話が漠然としてしまうため、本ホームページでは対象を絞り、主にプロセスオートメーション分野で使用される計装について解説を進めます。

 

『プロセスオートメーション』については別のページで詳しく解説しておりますので、気になる方はそちらをご参照ください。

【プロセスオートメーションの解説記事はコチラ※準備中です】

 

計装システムにより、目的が達成される

上記で計装には目的がある事を説明しましたが、

何も考えず、てきとうに「計測センサ・制御機器・操作機器を装備」しても計装の目的は達成されません。

 

目的を達成するには、適切な場所に、適切な機器を設置し、上手く運用できる仕組み(計装システム)を構築する必要があります。

そこで必要となるのが計装エンジニアリングです。

 

計装エンジニアリングとは

プラント(工場や装置)がどのように動き、運転されるかを良く理解し、目的にかなう制御システムを構築することを計装エンジニアリングといいます。

 

計装システムの構築には幅広い知識と技術が求められます。

 

メンテナンス性、コストパフォーマンスなど様々なことに配慮した上で、
計測センサ・制御機器・操作機器に対する理解と適切な選定、さらには適切な施工技術(計装工事)などが必要となります。

計装システムの基本構成

計装システムの基本構成は「計測センサ・制御機器・操作機器」の3つで出来ています。

構成要素 役割 具体例
計測センサ 測定物を計測し、その情報を伝える。 流量計、レベル計、圧力計、温度計などの事。いわゆるセンサ。
制御機器 計測センサの情報を受けて、操作機器に何らかの指示を出す。司令塔の役割を果たす。 DCS、PLC、SCADA、調節計などの事。コントローラとも呼ばれる。
操作機器 制御機器の指示を受けて、何らかの動作をする。 調節弁・バルブなどの事。物理的に動作する機械。操作機器はアクチュエータとも呼ばれる。

計装システムは、基本的には

(計測センサが)測定する→(制御機器が)指示を出す→(操作機器が)動く
→測定する→指示を出す→動く
→測定する→指示を出す→動く・・・といったループを循環させて制御しています。

このループの事を制御ループといいます。

 

計測センサの選定にフォーカスしたサイト

ここまで、計装の意味、目的、目的を達成する為にはシステムを構築しなければならない事。
計装システムの基本構成は「計測センサ・制御機器・操作機器」の3つで出来ていて、「制御ループ」によって制御されている事を解説してきました。

次に知りたくなるのは、
基本構成が「計測センサ・制御機器・操作機器」であることは分かったけど『機器は何を選定すれば良いんだろう』

といったところではないでしょうか。

本ホームページは、3つの基本構成のうちの1つ「計測センサ」の選定にフォーカスをあてたサイトです。

主にプロセスオートメーション分野で使用される計測センサ(計装計器)について、
読者が具体的な製品の型式まで選定できるようになる事を目指したサイトです。

適切な計測センサが選定されていなければ正しく測定は出来ず、
正しく測定が出来なければ、制御は出来ません。

本ホームページが、少しでもお役に立てれば幸いです。

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